第4章 キョリ 【微エロ】
桜花にタオルを借りて、俺は桜花の家の風呂場にいる。桜花の使ってるボディソープ、シャンプーの香りが漂っていた。服を脱いだ俺は急いであったかいシャワーを浴び、桜花が愛用している物を使う。いつもの桜花の香りだ。
急いで風呂から上がると、頭を拭きながら桜花の元へ急いだ。掃除すると言っていたが、桜花も少なからず濡れているはずだ。風呂であったまった方がいい。
トントン
桜「どーぞ」
カチャリ
総「風呂、助かりやした」
桜「どういたしまして」
総悟の方を向くと、桜花は目のやり場に困った。上半身は裸だったから。
桜「ご、ごめんね?今大きめのTシャツ探してるから少し…」
桜花が話し終わる前に総悟が桜花の手首を掴む。同時に持っていた携帯を落としてしまった。
桜「…そ…う……ご?」
少し赤い桜花の顔をじっくり見たかった。今まで桜花に隠していたS心に、火がついてしまったのだ。
桜「…ひゃっ…」
桜花を床に押し倒す。
総「桜花…。今日土方にどのくらい近づいた?……このくらい?…」
総悟の顔が迫ってくる。亜麻色の髪の毛から水が滴る。桜花の首筋を伝う。
桜「……っ」
冷たい。総悟の目も、いつものように暖かい目ではなかった。
総「…そうだな…。もっと近かった…。このくらいだ…。」
総悟の息が唇にかかる。力が強くて動けない。桜花の顔はさらに赤くなった。
総悟は、桜花が土方にこのくらい近づいたかと思うと嫉妬心が渦巻いた。そう、桜花をもっといじめたくなるくらいに…
桜「………」
総「…桜花、何か言えよ。…言え。」
総悟の低い声は唇から耳元を這うように動いた。触れられてはいないが何ら変わらない状況だ。