第4章 キョリ 【微エロ】
神「おいサド。変な妄想してんじゃねーぞ。気色ワリィな。せめてカレシに格上げしてから妄想しろヨ」
神楽は日傘で総悟の頭を叩くと、蔑むような目で総悟を見た。
総「ってぇな。わかってらぁ」
総悟の顔は赤くて恋した少年の顔をしていた。
桜『総悟またあの顔してる!本当に神楽ちゃんのコト好きなんだね』
桜花から離れて歩いていた二人の会話が聞こえるはずもなく、ニコニコと見つめる桜花。
土「じゃあ桜花んちで決まりだな!場所はどこだ?」
桜「あ、えーと地図書くね!」
桜花は簡単に地図を書くと土方に渡した。
土「サンキュ。じゃあこれ写メしてLINEすっから、桜花んち集合って事で。時間は?」
桜「今からだと、3時くらいがいいかな!」
神「じゃあ酢昆布大量にもって行くネ!」
妙「私もみんなでつまめるもの買ってくるわ!」
近「お妙さーん♡その買い物俺もご一緒したいなぁ〜♡」
妙「私の行きつけのスーパー、バーゲンダッツ売ってないの♫テメェは人数分バーゲンダッツ買ってこいや!」
神「さっちゃんとまた子と新八にも連絡しとくアル!あいつら部活見学で遅くなるって言ってたしナ!」
桜「わかった!じゃあ部屋片しとくね!私と総悟はこっち方面だから」
「またねー!」
校門前でそれぞれ別れる。一旦家に帰ってみんな着替えてくるだろう。その間に掃除も終わりそうだ。
自転車を引きながら歩く、総悟を覗き込む。
総「!………急になんでィ」
桜花は、総悟が神楽と一緒にいるときの照れたような顔がすきだった。転校してきた時は全く喋らず、笑わずの総悟だったが、桜花と話すようになって、少しずつ表情を見せるようになった。桜花はそんな総悟の変化を見るのが嬉しくて好きだったのだ。そのことを総悟に伝える桜花。もちろん神楽の話はしない。だっていつものように否定されるのはわかっていたから。
総悟は、恥ずかしげもなく笑いながら語る桜花を横目で見ながら、いつものようにポーカーフェイスを気取る。口元は少し緩んでいた。