第2章 2 クラスメイト
自己紹介が終わり、教壇から戻る総悟に向かって桜花は口をパクパクした。
総『も…て…も…て…?』
桜花の口の動きの通り心の中でつぶやいてみる。男子を威圧するのに集中していた総悟は、女子の黄色い声など気にならなかった。
総悟も桜花に向かって口をパクパクする。表情はあまり嬉しくなさそうだ。というか呆れた顔してる。
桜『や…め…ろ…い…?』
クスッと桜花は笑う。
『そうだね。神楽ちゃんがいるし。でも神楽ちゃんとは違うクラスになっちゃったね。それで総悟、機嫌悪そうだったのかも…』
クスクス笑いながら哀れむような目で見る桜花に、総悟は
『また変なこと考えてんにちげぇねぇ』
と桜花を怪しむような目で見ながら頬杖をついた。