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青い春のコイゴコロ

第5章 もう一つの愛を育む


「あれ、前畑さん?」
急に声をかけられて、ビクッとする。
クラスメイトの男子だった。
「あ、えっと‥‥。」
「小林。小林 泉(Kobayasi Sen)な。」
軽く笑われる。
「ご、ごめん。名前覚えるのすごく苦手で‥‥。」
「いーよいーよ。でも、これで覚えてくれた?」
「うん。小林 泉くんね。」
「てか、電車。乗らなかったの?時間あったし‥‥間に合ったでしょ?」
「あ、え‥‥。」
返答に困る。
柊と少しでも長くいたかったから、なんて言えるわけもなく。
言い訳を必死に考えてた。
「あー‥‥いいよ。言わなくて。」
「あ、うん。ありがと。」
「ねぇ。教室に迎えに来てたの、ハンド部の中森でしょ?」
「うん。知ってるの?」
「同中。付き合ってんの?」
ほかの人から言われると、ちょっと照れるというか困るというか。
視線を外して小さく頷いた。
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