第1章 こんにちは、新しき世界
「我に触れると呪われるぞ」
「大丈夫、呪われないさ」
少年の手を取り、引いて立たせる。
「貴様、鬼子と言ったか…?」
少し怖がっているようだ。おそるおそる見てくる少年に苦笑する。
「ああ、アレは嘘だよ。この歯は皆と変わらない犬歯だ」
「!…そうであったか、すまない…」
俯く少年の頭に手を乗せて撫でる。
「名前、なんていうんだ?」
「…松寿丸」とぼそりと呟く。
ビンゴ!!元就さんと接触できたぞ!!
やっとだ!!
「俺はー…「小弥太!」かあさん!?」
急いで走ってくる必死な母さんを見て驚くが申し訳なくなる。大分時間が過ぎて居たんだと思う。
ごめんね、探させちゃって…
「どうしてこんなところに!心配したんですよ?!」
そう言って抱きしめられる。
「ごめんなさい。でも、しょうじゅまると、どうしても、ともになりたかったのです。」
「なっ…!」
「!」
その言葉に母さんと松寿丸が驚く。
「毛利様のところのお子様ですね?」
「…ああ」
嫌そうに答える松寿丸。
「よかったら小弥太と仲良くしてあげて下さい」
母さんはにこりと微笑み、軽く頭を下げる。
「しょうじゅまる、ともに、なってはもらえないだろうか…?」
「ふんっ…物好きな奴らよ…。好きにするが良い」
ぷいっとそっぽを向いて耳が赤くなってる松寿丸に俺と母さんは顔を見合わせて笑った。
「しょうじゅまる、これからよろしくな!」
にこりと笑うと松寿丸も
「仕方がない、よろしくしてやろう」
なんて返しながらも笑っていた。
今日、友人が一人できました!
他の武将とも仲良くしたいなぁ〜。
その為にも歳をとって、強くならないとな!
これから両親を守りながらも武将と仲良くすることを目標に、頑張るぞー!おー!