第1章 DDD発売記念
昨日なにか約束したっけ?
と首を傾げてみせた、忘れてしまったのか?
いや、そこまで抜けてるようなやつじゃないはずだが、確かに何かがおかしい。
「?昨日は4人で宿題やって…」
「それはおとといだぞ」
そんなことないよ、だって、日付が昨日だもの、と、彼女は鞄からノートを取り出してみせ、時計の日付と照らし合わせた。
それじゃあ、俺の記憶はなんなんだ…?
まさかとは思うが、夢…?
とんだ間抜けは俺の方だったが、いまさら引き返す訳にもいかない。
「…これから食事に行くんだ
俺と行くのは嫌か?」
「?嫌なことないよ、行こう」
何を食べに行くの、と彼女。
すぐ隣を並んで歩くと、
繋がるふたりの影が、
照る太陽の元にさらけ出された。
*ドリームドロップ
ディスタンス*
(幸せの色を映した正夢)
(急に近付く君との距離)
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初出…2012.03.25.