第2章 動き始めた革命児
2-1.一蓮托生でも何でもやってやるしぃ!
翌朝。
「おはよーございまーす」
気になる事もあるけど取り敢えず元気に登校。
すると、すぐにスバルくんと真くんとが駆け寄ってきた。
「あっ、おはよう!
カヨ、嫌になっちゃって、
学校来ないんじゃないかってヒヤヒヤしたよ!」
「佳代ちゃん、おっはよう~!」
少し離れたところに北斗くんの姿も。
「おはよう、佳代」
何事もないような顔で頭を下げる。
あんたの独白のおかげで睡眠不足気味なんだけど。
「昨日はドリフェスで、はぐれちゃってごめん!
倒れたって聞いてびっくりしたけど、具合は大丈夫?」
「僕達がお見舞いに行った時はグッスリだったよね~」
2人して両手を合わせて頭を下げる。
その仕草が憎めない2人だ。ちょっとかわいい。
「あんな人混みじゃしょうがないって!
あたいは大丈夫!」
「ふー、よかった……!
ところで保健室で、何を二人っきりで話してたのかな?
ホッケ~?」
スバルくんに目配せされた北斗はそっと目をそらした。
「なんでも」「なくないでしょぉ!?」
バンッ!
アタイは北斗くんの机を叩いて叫んだ。
「言いたいことあるなら起きてるあたいに言ってよねぇ?」
北斗くんは一瞬硬直して、ため息一つ。
「聞いていたのか」
「だいたいそんな所」
録音した音声を聞いた事は伏せておく。
「なら、率直な意見が聞きたい。
もう俺達と関わらず平和に暮らしたいのなら、
今後できるかぎり干渉せず、迷惑をかけないと誓う」
「…………」
「少しでも俺達に手を貸してくれるつもりなら、
お前の意図を尊重し、二度と傷つかぬよう、俺が守る。
そして歓迎する、心から」
バンバンッ!
再び机を叩いた。
「あぁ、しゃらくさい!
何で上から目線で他人行儀で一方的で極端なの!?」
「ッ!?」
「打倒生徒会だか知らないけど、協力する。
一蓮托生でも何でもやってやるしぃ!」
アタイが言うと、とたんに硬かった三人の表情が和らいだ。
「ホッケ~ったら硬いよねぇ。
でも、カヨ、そう言ってくれて本当にありがう!
すごく嬉しいよ!」
「うんうん、心強い味方ができたね!」
「……あぁ、ありがとう」
こうして、ひと波乱あったがアタイは彼らの仲間となった。