第14章 イヤミの娘奪還大作戦
(※レンタル彼女ネタ)
娘のいなくなったイヤミは公園で打ちひしがれていた。
「家もお金もないミーには梅子を引き取ることもできないザンス……」
深くため息をつきながら、ふと近くにいたカップルらしき男女が視界に入った。
「それでさ~……」
「うふふ」
ピピピ……♪
「「あ」」
楽しそうに話していた男女に突如アラームのような音が邪魔をする。
「時間、ですね。料金1万5千円お願いします」
「あ、はい……」
女性が先ほどとは別人のように男性にお金を要求し、男性も謙虚になってお金を渡している。
「確かに! また使ってくださいね"レンタル彼女"」
女性は悠々と去っていき、男性は寂しそうに帰っていった。
その様子をばっちり見ていたイヤミは、お得意のシェー!!をしながら、あることを思いついた。
「名付けて"梅子奪還大作戦"ザンス! ミーがレンタル彼女で六つ子達をメロメロにさせてお金を儲けまくるザンス! これを利用すれば梅子とまた暮らせるザンス! 」
早速作戦を行うために友人(?)であるチビ太とダヨーンを呼び作戦に協力してもらうことを話した。
「てやんでェバーローちくしょー!! 仕方ねぇからやってやるよ!」
「だよ~ん」
「やっぱり協力してくれると思ってたザンス」
断わられると分かっていたイヤミはお金が儲かることをちらつかせ見事二人を仲間に入れることができた。
しかしながら、3人とも男性であり顔も特徴がありすぎるため、女装しても正直気持ち悪いとしか言いようがなかった。
そのせいか3日ほど前から道の端でレンタル彼女として利用されるのを待っているがホームレスに爆笑されるくらいで誰も目にくれなかった。
そして、目当ての六つ子が通りかかっても……
「レンタル彼女!? ただの化け物! 鏡見ろバーカ!!」
「フッ、吐きそうだ…。」
「ケツ毛燃えるわ! ブス!」
「消えろぃ、飯食えなくなる」
「お呼びでない お呼びでない」
「アロマ企画でも無いねー」
と散々な言葉を浴びせて去っていった。
ようやく自分達の容姿に気づいた3人はショックを受け、ダヨーンは作戦を抜けてしまったが、イヤミとチビ太にはやる気に火がついた。
あれこれ試し結局自分達には無理だと理解した二人が目指したのはデカパン博士の元だった。