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ロンリーガール【おそ松さん】完結

第13章 番外編「松野家崩壊の危機」【トド松side】


※アニメ4話の内容を少々含みます。(捏造あり)




「父さんなんてもううんざりだわ!」
「こっちのセリフだ!」
「「離婚だ(よ)!!!!」」

朝から父さんと母さんが激しく争って、挙げ句の果てに「離婚する」と言い始めた。
それを聞いていた僕達六つ子は、平穏な日々が崩れる!!とあくまで自分達のために両親を説得しに間に入った。本当にクズだよね。

けど、母さんと父さんは説得に応じなかった。それどころか"松野家扶養家族選抜面接"を行うと言い出したんだ。なんとしても母さんの扶養家族に入りたい!

そして面接は始まった。僕達はきちんと就活の時に着るお揃いのスーツに着替え椅子に着席している。母さんは僕達の向かいの席に座っている。

「この面接で合格した人は晴れて母さんの扶養に入れます。皆さん存分にいい息子アピールをして下さい。よろしくお願いします」

母さんがお辞儀をすると僕達もお辞儀をする。ただチョロ松兄さんだけはこの異様な雰囲気に怪訝な顔をして僕達を見ていた。
どうせ「なんだこの狂った空間! 扶養家族選抜面接!?」とか思ってるんじゃないかな?

「では、アピールしたい人~」

「「「「はいはいはいはい!」」」」

チョロ松兄さん以外の兄さん達は一斉に手を挙げる。なんで僕は挙げてないのかって? ふふ、今に分かるよ。

「すみません、面接をする前にちょっと良いですか?」

僕はすっと手を挙げて母さんを見つめる。
兄さん達もピタリと止まり僕に注目している。
さて、ここからが本番だよ。

「えっと、貴方は確か……末っ子のトド松さん」

母さんが資料のような物を見ながら言った。ぶっちゃけそこまで真面目にすることないのにと思ってしまった。まあいいか。

僕は静かに立ち上がった。みんなが固唾を飲む、僕は深く深呼吸するとこう言った。

「僕はこの面接を辞退します! だっておかしいでしょう、兄弟で争ってまだ母さんに養ってもらうなんて……寂しいけれど、僕が自立できるチャンスかなって」

そして扉の前まで歩きもう一度母さんに向き合う。

「母さん今までありがとう。僕これから一人で頑張って生きていくよ! さよなら!」

そうして出ていこうと扉に手をかけた、その時だった。


***

明日に続きを更新します!
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