第11章 番外編「酒は飲んでも飲まれるな」
「なに~?梅子ちゃん俺に見惚れてるの?キスする?」
じっと見つめるだけの梅子におそ松は声をかけ、キスしようと顔を近づける。
「ダメダメ!止めて、おそ松兄さん!!」
「ノー!!ブラザー!!」
「殺す、殺す、殺す」
「アウトアウトーっ!!!」
兄弟が泣き叫んだり、呪いの呪文を唱えたりしている。そして……キスする寸前、
『おそ松くん、なんで昨日わたしにチューしたの?』
梅子が口を開いた。
沈黙……。
「「「「……は?」」」」
「梅子ちゃん!?」
兄弟は固まり、おそ松は冷や汗を流しながら慌てている。
『ね、なんで?』
真顔でまるで酔っていなかったように冷静な声で問い詰める。
「ぅ……だって、俺、梅子ちゃんが好きなんだもん!キスやセク口スくらいしたいじゃん!」
バカ正直である。直球すぎて他の兄弟も口がポカンと空いている。
『……』
「え、なにこの空気……梅子ちゃん?」
梅子は俯いているため表情が伺えない。そんな梅子を心配になったのかおそ松が顔をのぞき込もうとした。
『わたしも好きだよ……だからこれからはちゃんと言ってね?』
チュッ、と軽くおそ松の頬にキスを落とした。
「「「「なっ!!?」」」」
「っ!?梅子ちゃーn「こらぁ!お前達何やってんの!?」……げっ、チョロ松」