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テニプリ短編小説

第1章 忍足侑士


跡部まで震えだした…お前らは西○カナか…!ちょっとまって、今のおもんなかったな…じゃなくて

「俺狼やあらへんで!?紳士や!ジェントルマン!同意の上でしかせぇへんで!」

「もう忍足が怖くて夜しか寝れないCー…」

「トランクスのやつに言われたないわ…」

こんな根も葉も無い話が他のやつらに知れたら俺後ろ指指されて生きていくんや…それでもうなまえちゃんとも会えへんように…

「跡部部長、あの忍足先輩の知り合いよの1年の女子も困ってるんでそろそろ部活始めたほうがいいと思うんですけど。」

「そうだな…」

助かった…日吉に感謝の気持ちを込めてウィンクしたら苦虫でも噛み潰したような顔された。ショックや…

「侑士せんぱーい!がんばってくださーい!」

「おう、任せとき!」

聞こえたで、岳人が「侑士先輩だってよ」って言ったの…絶対あとでからかわれるやつや…
今日は絶好調で技出しまくっとったら、跡部に「その集中力を毎日見せてもらいたいもんだな」とまで言われた。練習中に跡部に褒められるって結構稀やで。
それから何事もなく部活が終わった。岳人にはからかわれたんやけどな…
なまえちゃんのところにいくとほっぺを真っ赤に染めていた。

「侑士先輩すごかったです!かっこよかった!!」

「せやろ?」

「見てるこっちまでこう、熱くさせられます!」

「そないに言われると照れてしもうわ…」

帰りの電車は朝と比べると結構空いていて椅子に座れた。
なまえちゃんが今日あった出来事やテニスしてる俺や部員のことを言葉だけじゃなく身振り手振りで伝えようと頑張ってるのがめっちゃかわいかった。

「そういや侑士先輩のお家はどの辺なんですか?」

「○丁目の噴水ある公園のとこの道真っすぐ行ったあたりやな。」

「ほんとですか!私の家公園の向かいなんです!」

「結構近いんやな。」

「なんか共通点見つけたみたいで嬉しいです。」

「もしかして運命やったりして。」

「そうだといいですね。」

電車を降りて家まで同じ方向だとわかったから一緒に歩く。

「先輩、手繋がなくても迷子になりませんよ?」

「ええやん、いやか?」

「朝から思ってたんですけどなんか優しすぎて…他の子にもしてるんですか?」

「なまえちゃんにしかせぇへんよ。」
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