第3章 不二周助
「そろそろ時間だから行こうか。」
不二先輩のその一言で雑貨屋さんやその周りを見て歩いていた私たちは少し歩いて丘に向かった。
「着いたよ。」
「ここが、来たかった場所ですか?」
「うん。4年に1度の誕生日、ここで好きな人に祝ってもらうのが夢だったんだ。」
「好きな…人?」
「そうだよ。僕なまえのことが好きなんだ。付き合ってほしい。」
私と真摯に向き合ってそう言ってくれた。
突然視界がぼやけてきて、不二先輩のことがよく見えなくなった。
「泣かないで…」
「嬉し泣きです…ほんとに…うれしくて…」
「なまえからも言ってほしいな。」
「私、ずっと不二先輩のこと好きでした…ほんとに…」
「ありがとう。僕もすごくうれしい。」
そう言い、ぎゅっと抱きしめてくれた。
「やっと手に入った。なまえの心。見て、空を。」
そういわれて上を見ると満点の星が見えた。
「一緒にこれが見たかったんだ。」
「不二先輩…これから、何年先も誕生日お祝いさせてください…」
「もちろん。ずっと側にいてもらわないと困るな。」
「不二先輩、ずっと、大好きです!」
泣きながらでひどい笑顔だったと思う。それでも不二先輩は笑って、「僕も、ずっと愛してるよ。」と言ってくれた。
これから先何年も何十年も、この人の誕生日、大切に祝います。
あとがき
エセ不二先輩みがありますね…あと誕生日過ぎてて申し訳ないです…後日オマケで伏線回収いたします!お楽しみに!