第1章 私と彼…1
「ねぇねぇ、聞いた⁉︎」
「え?何?」
「武原先輩のこと!」
「あ!聞いた!女の子をチカンから救ったって話でしょ⁉︎」
「そう!しかもその子が泣き止むまでずっと一緒にいてくれたんだって!」
「えっ!なにそれ超紳士!」
「だよねだよね!」
「あっ武原先輩だ!」
「ホントだ!今日もカッコイイ!」
また、女子の黄色い声。
まあ、原因は私にあるんだが。
「おい、見ろよ!武原さんだ!」
「うお!マジか!あの『』の人だろ⁉︎」
「おお!てか、今日も勇ましいな…」
「な。なんか武士みてえ。」
男子からの黄色い声も随分慣れた。
前はあまり慣れなかった自分の異名にもまぁ、なんとか。
だが、1つ未だに慣れないこと、というより、不可解なことがある。
それはー
「おっはよー!柊ちゃん!」
後ろから急に抱きつかれる。地味に暑い。
「おはよう…そろそろ、この抱きつくのやめてくれないか?及川」
「やだなー。柊ちゃんってば恥ずかしがり屋だなー。」
「それは無い。」
「そんな即答しないで!」
及川さん泣いちゃうっなんて言ってるコイツ。
そう、この一応生物上女の私に抱きついてる男こそが私の最近、不可解になってる元凶の及川徹だ。
そしてー
「ー朝っぱらから何やってるんだクソ及川‼︎」
「イダッ」
及川の後頭部にボールをぶつける青年こと岩泉一は、及川のストッパーみたいな人物。
及川も大概だが、岩泉も朝っぱらからなんでボール持ち歩いてるんだ…
なんて、自分も人のこと言えないが。よく竹刀持ち歩いてるし←
と、そこで周りが騒ぎ始める(主に女子)。
「あっ見て!学校の2大イケメンがそこにいる!」
「うわ!本当だ!ヤバイ目の保養!」
「私今日この時間帯に来て良かった〜」
周りの声を聞いた岩泉は私らに言う。
「サッサと教室行くぞ。お前らが2人でいるとうるせえ」
「えー?ごめんね?岩ちゃん、俺ら『2大イケメン』だかr」
「私は好きで及川といる訳じゃない。」
「また即答!せめて最後まで言わせて!」
もう2人とも辛辣!なんて言う及川はほっといてサッサと私と岩泉はあるく。
「ちょ、待ってよ!」
慌てて追いかける及川。
ずいぶんと変だが、私の日常だ。