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ハイキュー 中編集

第5章 私と彼…5 完結



その光景を目にした俺は言葉をなくす。

「ああ、やっぱりここはよく綺麗に見えるな。流星群」

隣にいる柊ちゃんはそう言う。


暗闇の中で無数の光が流れて、今まで見たことないくらいの幻想的な光景だった。


「柊ちゃんは知ってたの?」


俺は目をそらせないままで聞いた。彼女の澄んだ声が耳に響く。


「まあな、ニュースでやってたし。近所の人が、明かりの無い空がよく見えるところなら綺麗に見えるかもって教えてくれたもんで。
時間的にちょうど仮眠とれるなって思ってな」
「へぇ…」


なんとなしに彼女を盗み見た。



そしたら、予想外すぎた。

「ここで待ってて良かった…」


彼女の表情が、声が、とても綺麗で、少し微笑むところなんかかわいくて。



柄にもなく、本気で見惚れてしまった。



「ーーー…。」

「あ、そうだ。及川」
「え⁉︎な、何?」
「これ、やるよ」

差し出されたのはホッカイロだった。

「え⁉︎柊ちゃんは⁉︎」
「私は大丈夫だ。それより及川は汗で冷え切ってるだろ?風邪引くから使っとけ」

言われて、押し付けられた。

案外頑固なんだな。


「あ、そろそろお開きか。」
「え?早くない?」
「元から今日曇りの予報だったからなー…しょうがない、帰るか」


最後の言葉に俺は目を点にさせた。


「え?帰る⁇だって、今ドア開いてるし」

「窓から出れるだろ?廊下側の窓」


指差した方向は、ドアとドアの間にある複数の窓。
※窓は中からじゃないとカギかけられないよ☆


「…あ、ああ‼︎」
「な?」


そうだよ!その手があったんだよ!ああもう、なんで俺気づかなかったんだろ⁉︎


「もうホント俺って馬鹿」
「及川って主将とかやってるから頭キレるの方かと思っていたが、意外と抜けてるんだな」


窓を開けながら柊ちゃんは笑って言った。

その笑顔も、キュンとしちゃって。


「ほら、帰るか」

振り向いた姿はすごく綺麗で。



初めての、これが『恋』と思えるのに時間はかからなかった。


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