第5章 ~期待~
#NAME2#は、気づいてないらしく……片付けをしていた。
すると、動きが止まった。
背中しか見えないからわからないが、『写真立て』を見ていた。
そして、首がダンボールに向いてしばらくすると、かすかに肩が震えてるのがわかる……。
『泣くもんか……馬鹿修司……。』
かすかに涙声で呟くあいつの声……。
あいつは、多分、あの時寂しいくて泣きたいのを我慢して、
今、一人で泣いていることがわかった。
あいつは、今までこうして泣いて来たのだろ……。
『おい。』
俺は、#NAME2#を呼んでみた。 案の定、気づいてなかったみたいで慌てて涙を拭いて俺を見た。
微かに、頬に流れていたであろう涙の後がついて行った。
『寂しいか……?』
俺は、あいつに聞いて見た。
『えっ?全然!!大丈夫だよ!!』
ふっ。明らか大丈夫じゃないのに強がるんだな……?可愛い奴。
#NAME2#は机に写真立てを飾っていた……。少しだけあいつの顔が見えた。なんとも言えないなかむつましい家族写真……。そのなかでも一番あいつの笑顔が輝いていた。
#NAME2#も…笑うとあんな幸せな顔になるんだな…?
と思っているとあいつが振り向いた。
あんな幸せな笑顔していたのに今のお前は寂しさいっぱいの顔して微かにまだ瞳に涙が残っているのを見ていると……
いたたまれなくなる。
『ちゃんと拭き取れ…。母ちゃんに怒られる……。』
別に、怒らないけど、一応俺の照れ隠しだよ?
そんな寂しいお前を見たくないからな…。
#NAME2#……?まあ~少しの間だが……いつかNYに行くまでには、寂しいさなんか忘れさせて笑顔で行かせてやるよ?
『俺の力』でな………?
~翔side終了~