第3章 003...これが私たちなんです
唸っていたかと思いきや、何か閃いたらしい恭弥がバタバタとまた何か騒がしくなる。
『うおっ!時間!』
「恭弥さん、なんかもう叫び声も変だよ?」
(危ない危ない…泣いたら重いって思われちゃう…!)
恭弥の視線がそれたのを確認してから、そっと息をつく。
『今、オレが見てないと思ってホッとしたでしょ?』
「………」
『涙ぐんでたのもわかってるからね?』
恭弥には心底敵わないと、改めて思う。
恭弥はいつだって気遣ってくれて、言いにくくてモヤモヤしていてもうまく聞き出してくれる。
『さとみは嘘がつけないよね。』
「…そ、そんなことないもん。」
『顔を見たら会いたくなっちゃったんでしょ?シュンシュンしてるのを見られたくなくて、カメラつけるの遅くなったんでしょ?』
(……全部バレてる……。)
返す言葉も浮かばない。
「…し、仕方ないじゃん…。私のほうが好きなんだもん!」
(あぁ…我ながら情けなくなるほど、子供の言い訳レベル…。)
とはいえ、ここまでくればウソも何も意味が無いわけで、あえて開き直ることにした。