第3章 003...これが私たちなんです
(…会いたいな…。)
顔を見てしまうと、余計そう思わずにいられない。
『さとみ?』
「あ、時間だね!今日もたくさん来てくれるといいなぁー。」
一瞬の無言を取り消すように、明るく振る舞う。
『さとみ、ちがう。カメラは?』
「…あっ、見とれちゃってて忘れてた!」
本当はつけたくなかった。
少し、泣きそうになっていたことを悟られたくなくて。
「どうかな、映った?」
『さとみ。』
「ん?」
『…大好きだよ。』
(…バレたか。)
声はとても優しいのに、恭弥の目が笑っていない。
『今日はイベントやめようか。
さとみが楽しめないなら意味がない。』
「…違うの、恭弥さんの顔を見たら、会いたくなっちゃったの。それだけ。」
決してイベントを中止させたいわけではない。
「バー、好きだよ。楽しいし。
それに、恭弥さんのお手伝いができる数少ない場所だから。」
これは、嘘じゃない。