第3章 003...これが私たちなんです
程なく再び恭弥の声。
『パンツ穿いた!』
「当然です!」
『さー、イベント始めるよー』
いつの間にかPCを起動していた恭弥が、SNSに現れた。
(あ…PC…
カメラ…はお預けかな…)
『で、さとみは、カメラつけてほしいんじゃないの?』
ふいにさっきまでとは違うトーンで、意地悪く、けれど甘く訊かれる。
「……な…にも言ってないもん…」
『言わなくてもわかるもんねー!』
得意気に笑いながら、webカメラが起動される。
画面に彼の顔が映し出されると、胸の奥の方がきゅーっとなる。
『さとみ。』
優しい声色と、優しい視線。
『大好きだよ。』
「…うん。大好き。…私の方が。」
『いや違うね!俺の方が好きだから!』
「譲らないもん。」
…これが中高生ぐらいならかわいいのだろうが、よもや30を超えた大人たちがやっているんだから手がつけられない。