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【刀剣乱舞】人ならずとも

第4章 密談-こんのすけ


驚く少女に、しかしこんのすけは、こと、と首を傾け、

「ご心配には及びませぬ。こんのすけの見立てに誤りがなければ、今少し後には、この本丸にも季節が巡って参りましょうから」
「…………?」

こんのすけの見立てとは何だろう、と○○は思う。
そもそも、この本丸はシステムとやらによって完璧に運営されているのではなかったのか。

そんな少女の疑問を透かし見たように、こんのすけは左様でございます、と首をたてに振った。

「審神者様の仰せの通り、本丸は審神者様のご入城と同時に稼働しております。ですが、本丸を包み、巡る『気』…これは審神者様にのみ可能なもの。刀鍛冶の式神がうち揃っていたとて、審神者様がおらねば鍛刀が叶わぬのと同義でございます」

日々の生活は、本丸の制御によって滞りなく巡っていく。
しかし鍛刀を始めとした、審神者の力なくして叶わぬものの一つが『季節』なのだ、とこんのすけは結んだ。

季節とは『気』の巡り……。
これはどれほど優秀なシステムであったとしても、いわば機械である存在には如何ともしがたい。

だが、○○は本丸に入って既に日も経っているのに、それでは何故これまで季節が巡らなかったのか。

というより、そもそも『気』などと言われても、○○にはまるで自覚がない。

『気』を巡らせるとか、送るとか、そういう意識が皆無なのだ…が、こんのすけはそれで良いのだと頷いた。

「本来、多くの『気』を用いれば、これは即ち審神者様の御身の不調にもつながります。ですが本丸を巡るに必要な『気』は微々たるもの。審神者様の意識にものぼらぬ程度のものゆえ、ご懸念には及びませぬ」

微々たるもの…とは要するに、審神者自身が気づけないほど(しかも無意識に)、ほんのちょっと『気』を使っている、ということだろうか。

こんのすけによれば、○○が審神者として本丸の主である限り、その『気』とやらは日々○○から流れ出て、本丸を巡り続けるらしい。

しかし微々たるものゆえに、毎日吸い取られても(という表現が的確かは不明だが)、何ら○○に影響はない、と……。

そういうことか、と目で問えば、こんのすけはこくこく、と頷き、それに、と先を続けた。
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