第4章 君の存在~藤堂平助編~
部屋に入って障子戸を閉めた途端にお互いを抱き締め、競うように唇を重ねた。
激しく舌を絡めながら、着ている物を脱がせ合う。
お互いの舌から発するくちゅくちゅという厭らしい音と、着物が解けていく衣擦れの音がどうしようもなく俺を昂らせた。
脱いだ物がばさばさと畳に拡がって二人共一糸纏わぬ姿になると、脱ぎ散らかされたその着物の上へ転がるように倒れ込む。
志信の顔を慈しむように両手で包んで、俺はもう一度告げた。
「志信……好きだ。」
「やっと、言ってくれたね。」
そう言って、志信の両手も俺の顔を包み込む。
「待たせたよな……ごめん。」
「うん。待ちくたびれた。」
二人で微笑み合ってから、また唇を重ねる。
その間に俺の手は志信の身体を、志信の手は俺の身体を這い回り、お互いの敏感な部分に辿り着いた。
俺が指を少し沈めると志信のそこは既に充分過ぎる程潤っていて、くちゅりと卑猥な音を立てる。
「もう…とろとろなんだけど。」
「平助も……凄く大きくなってる。」
そのまま二人共相手が一番悦ぶ場所を探り合っていたけど、先にそれを見付けたのは志信の方だった。
牡茎の裏側に指が這わされ、鈴口を軽く擦られた俺の腰がびくんと跳ね上がり
「………んっ…く」
情けない声を上げてしまう。
そんな俺の反応を見て、志信は嬉しそうに微笑んだ。
「平助……可愛い。」
俺は急に恥ずかしくなって、志信を睨み付けながら言ってやる。
「男に向かって可愛いとか言うなよな!
二度とそんな事言えないようにしてやるから覚悟しろよ。」
志信の脚を高く持ち上げ、俺の顔の前に秘部を露にする。
「あ……いやっ…」
頬を真っ赤に染めた志信が脚を閉じようと藻掻いたけど、俺は許さなかった。
「駄目。これはお仕置きだからな。」
目の前にある秘部を俺はじっと見つめる。
触れてもいないのに志信のそこからはとろりと粘り気のある液体が溢れてきた。
「見られてるだけで感じてるのか?
厭らしいな……お前は。」
「あ……ごめん…なさ……」
耳まで紅く染めて謝る志信の姿に俺は益々興奮して、俺自身が一段と大きくなるのを感じた。