第7章 あとがき
操ちゃんが自分に対して抱いている想いにはちゃんと気付いているけど、自分の立場上それを簡単に受け入れる事は出来ない…。
だけど操ちゃんは可愛いし、一緒に居ると癒されるし、だから突き放す事も出来ない…。
そんな左之さんの葛藤をイマイチ表現仕切れてなかったかなぁ…と。
ここは今作の反省材料のひとつになっちゃいました。
そこで左之さんに操ちゃんを突き放さなくてはいけない決意をさせる人物、操ちゃんのお父様が登場します。
このお父様、二人を引き裂くという役割なんですが、ここでもまた私の「圧倒的な悪者は出さない病」が出ました(笑)
「うちの大事な娘に手を出しやがって」と左之さんを責めるのではなく、「こちらの都合で申し訳無いが娘と別れて欲しい」というスタンスでした。
左之さんの事は男としてちゃんと認めている、自分が跡取りを必要とする立場で無ければ娘を左之さんに貰って欲しい…くらいに思っている良いパパです。
この場面で重要なテーマが出て来ます。
「何かを選び取る為には何かを捨てなくてはいけない」
これは原作でも左之さんルート最大のキーワードでしたね。
結局原作では左之さんは千鶴ちゃんと生きる事を選んで、昔からの大切な仲間である新八さんと一緒に戦い続ける事を捨ててしまいますが、このお話の中では操ちゃんの幸せ、操ちゃんパパの願いを選んで、自分の穏やかな輝いていた時間を捨てる事になりました。