第2章 分かってるよ
思わず声が うわずる。
誰が見ても分かるほど 動揺しているさくら。
もちろん 木葉はバリバリ気付いていた。
木「ふぅ〜ん」
「あはっ、あははははは…」
分かりやす過ぎる 声と作り顔。
改めてさくらの鈍感さを知った
木葉だった。
そうこうしているうちに 掃除のチャイムが
鳴った。
廊下が少しずつ騒がしくなっていく。
さくらの掃除場所は、一階の手洗い場。
担当は、さくらと神山だった。
神山は小学生の頃、二年間だけ同じクラス
だった。
クラスが変わってからは
言葉を交わすことも無くなっていた。
中2になり、同じクラス。
普段はあまり喋らないが、掃除の時は時間を
忘れて喋ってしまう。