第2章 出会い
目を開けたそこには右目を眼帯で隠した若い男性がいた。
(国王様だ!!!)
ガンガンする頭を少し持ち上げ国王の前に跪こうとするが先ほど衝撃を受けた頭はなかなか言うことを聞かない。
ゼノ「お前はそのままにしてろ」
静かにこちらを向いて言う。
威圧的な物言いではないのになぜだか体が硬直してしまう。
ゼノ「では店主。殺人行為を目の当たりにしては見逃すことは出来ぬ。」
そう言い近くにいた従者になにか小声で伝えると
従者は店主の両腕を掴んでどこかへ連れていってしまった。
わ・・わたしはリーデルの駆除に努めたまでだ!!!!
連れて行かれるときもずっとその事を言い続けて。
ゼノはその男が連れて行かれるのを横目で見るとこちらを向いた。
ゼノ「さて。」
倒れて動けないでいる私のそばに来て体をかがめる。
ゼノ「動けるか?」
手を伸ばしてきたが黒い洋服に身を包んだめがねの男性がそれを阻止してきた。