• テキストサイズ

ゲームはお好き?

第10章 2つ目


乾「だが、暴力などは受けていなかったと聞いているが」

菊「勿論、そんな事はしてないニャ!」

桃「俺だってしてないッスよ!」

乾の発言に全力否定する2人

それはかなり必死でもあり、目は真実を語っている

本当にコイツらは手を出しておらん事を

乾「わかっている」

その一言で2人は安心し体の力を抜く

手「他は誰が行くのだ?」

柳「俺が行こう。これを任された身でもあるからな」

幸「俺も行くよ。指揮官が親がいないとね。真田、仁王、赤也は此処で待機だ」

真「わかった」

切「ッス」

仁「おう」

俺達が此処で待機する事はわかっておったからな

丸「俺も行くぜぃ!」

〈...雅治〉

仁「!」

ブンちゃんが自分で立ち上がった瞬間

頭の中に声が響いた

その声は知っている声であり、一番聴きたい声である

俺は静かにその場から身を引いてベットに向かう

カーテンを静かに開けて静かに閉める

向かい合いながら寝ておる2人

嬉しそうに、哀しそうに眠る奈々と

無表情で寝ておる氷月

〈雅治...〉

仁「此処におる」

氷月の声が頭に響く

髪にそっと触れれば、少しだけ強張っておる体から

力が次第に抜けて行く

心配なんじゃな、氷月は俺達の事を

不安なんじゃな、氷月自身の事が

仁「大丈夫じゃ、皆無事に帰って来るぜよ」

聞こえておるのか

氷月の表情が和らいだ、綺麗な笑みをしておる

それを確認してからまた皆の輪に戻る

裂「そう言えば」

皆の輪に戻った時、保健室の隅で井戸端会議を開いておった口裂け女がこちらに歩いてくる

裂「これを渡しておくわ。私にはどう扱えばいいのかわからないからね」

幸「?」

ポケットから取り出したビー玉よりも一回り大きい

プラスチックで出来たオレンジ色の玉を幸村に渡す

幸「何?」

裂「うーん、私にはさっぱりわかんなけど。人間が持っていたほうがいいかな?」

幸「わかった。一応預かっておくよ」

裂「どうもー」

軽く言葉を放ちながらまたもや会議に参加しておる

幸「とりあえず行こうか」

幸村は自分のポケットのそれを突っ込んで保健室を出て行った

人数が3分の2になった保健室は意外とまだ騒がしい

そんな騒がしい中

反七不思議の中で1人だけ消えておった
/ 321ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp