第7章 ゲームスタート
白川側
満月が真っ赤に染まった瞬間
私の中の何かが弾けた
それは何なのかはまだ知らない
だが、不思議と胸が高まり強く脈打つ
これはいつかに感じた楽しさに似ている感覚だ
思わず顔がニヤケてしまう所であった
私はこの状況下の中で何を楽しむ要素が存在するのか
今はそれが気になって仕方がない
〈お前の力は元から存在した。生まれた時からな〉
〈生まれた時から?〉
〈そうだ。そして、その力は今や七不思議の手の中にある〉
〈なら使えないのと一緒じゃないか〉
〈いいや違うね。お前は七不思議に呪いを掛けられてもそれだけでおさまった。それは元から力が存在するからだ〉
〈それだけって、どれだけ?〉
〈それはいずれわかる事だろう。恐らく、今度のゲームに巻き込まれでもしたらわかるかもしれないな〉
〈全くわからんな〉
今でも公也の言った言葉には疑問がある
元から陰陽道系統の力を所持していた
それは一度も使われる事はなかった
そして、七不思議に出会って私の力は解放された
しかし、何がどうおさまったのだ?
先生に襲われた時にも何か達成感が沸いてきた
そこでも胸が高まった
何故だ?今までにだって結界なんていくらでも張ってきている
何故、今になって?
私に何が起こっているのだ?
この体に、この魂に、この人格に
柳「読むぞ」
!
私の意識は今この場に戻ってきた
蓮二は皆の表情を確認すると本に目を落とす
柳「『【家庭科室の拷問】を聞いた事あるだろうか?そこでは女子生徒が明日の調理実習の準備をしている時に、別の同じクラスの女子生徒の集団に虐められた。無理やり薬を飲まされれば痛覚が鋭くなり、ナイフを何回も刺されたようだ。悲鳴を上げる力がなくなった頃に今度はバーナーで少しずつ焼かれ、最終的には全身に油を掛けた後に完全に焼き殺したそうだ。次の日、料理実習ではガスコンロが暴走し元栓を閉めても燃え続けたそうだ』と書かれてある」
丸「い、いきなり重いだろぉ...」
切「...ッス」
『これが1つ目か。軽いね』
水島「じゅ、十分に重いよ。氷月」
幸「氷月達の一番最初はなんだたのかな?」
『生物室だったかな?硝酸で全身を焼かれた後に水に入れられ、最後に全身をバラバラにさせられた後にホルマリン漬けされた、って』