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ゲームはお好き?

第6章 経験者


何故だろう?

彼らと一緒に居たい

彼らと一緒に此処を出たい

彼らと一緒に、生きて行きたい

そんな気持ちになった

彼らは絶対に信用できる

彼らは絶対に裏切らない

彼らは絶対に置いて行かない

そんな風にも感じる

出会って2年と少しだけなのに

小学生からの付き合いはなんだったんだろうかと

思わず自分の中で笑ってしまう

瞼を閉じれば

小学生だった時の無邪気な私達が見えてくる

だけど中学生の終盤で起こった出来事は

そんな事を思わせない記憶へとなった

高校に入って虐めの現場を見た

この子は虐められる理由はないと思った

だから思わず手を出していた

そこから変わった私の世界

奈々に出会って、精市に出会った

1年の図書委員の関係で蓮二に出会った

先生の頼まれ事を助けて貰い比呂士に出会った

校門で服装チェックを怠らない弦一郎に出会った

落ちたガムを拾って渡した時にブン太に出会った

購買でパンを買う時にジャッカルに出会った

次の年になって精市達から赤也に出会った

薬を飲んでいる事について聞かれた時に雅治に心を開いた

今思えば、アイツらと遊んでいる時よりも

高校に上がってからの何気ない日常が楽しい

朝練の遅刻者指導、授業中の妨害、昼ご飯の取り合い、午後練の活動、帰り道の買い食い

どれも新鮮で、どれも楽しくて

一緒にいると居心地よくて、安心出来て、嬉しくて

もし、神様がこんな人間の願いを叶えてくれるのならば

私は、初めて

『生きたい...』

と願うだろう

「「!!」」

彼らと一緒に歩いて行きたい、彼らと同じ目線で居たい

彼らと、生きてみたい

瞼を開けば皆の表情は何故か驚いていた

え?何この状況?

私は何か彼らの話を聞いていなかったのでしょか?

『あ、あの...』

水島「氷月、今生きたいって...」

『え...』

柳「俺にはハッキリ聞こえたが」

仁「俺もじゃ」

『わ、私が?』

幸「そうだよ、俺も聞こえたしね」

真「俺もだ」

丸「俺もっ!」

切「俺もッス!」

柳生「私もです!」

ジャ「俺もだ!」

だ、だって...

幸「これは奈々の悪影響かもしれないね」

仁「そうじゃな、コロコロ変わるのう」

水島「私の扱いが酷い...」
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