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第30章 白い桜の木


仁王側

寝るにも寝れん

有名な教授の講義をBGMに聞いて机に突っ伏して居るが

朝にあった真っ白な奴から頭の中をかき乱す

ふと何処から視線を感じた俺は珍しく起き上がり講義室を見渡す

何時ものように俺らの姿を見に来る野次馬も少ないくない

じゃが違う、コイツらの視線じゃなか

窓の外を見れば白銀の地べたの上に朝会った真っ白な人物がこちらを見ておった

此処の生徒だったんか

俺の方を見て一礼すれば何処かへそそくさと行ってしまった

あっちは確か部活棟があったはずじゃ

今日は午後の講義はないから探しに行くか

...弁当ないんじゃったな、母さんめ

何時届けてくれるんじゃ

心の中で悪態をつきながら携帯を開くと姉貴からメールが来ておった

「あ、特別ゲストがそこにいるから。何時もの所に行ってみなよー」

仁「......」

なんじゃ、腹立つのう

水島「何処で食べる?」

丸「部室でいいだろぃ!」

講義が終わってすぐの会話じゃった

仁「俺は何時もの所に行くナリ」

ジャ「雪が積もって地べたじゃ食えねーぞ」

仁「いんや、俺弁当忘れてのう。姉貴からそこへ行けば待っとると言われたんじゃ」

真「忘れ物などたるんどる!」

柳生「では、私も着いて行きましょう。部室へ向かう道でもありますし」

幸「じゃあ、俺も行こうかな。たまには挨拶しないとね」

柳「そうだな。俺も行こう」

何がなんだかわからないまま講義室で話しておると

駆け足で入ってきた赤也が講義室の窓の向こう側におった

切「遅いッスよ!」

仁「弁当になると早いもんじゃな」

丸「だな」

葉のない木々の下を歩きながら今日の朝の事を皆に言った

と言うのも、幸村に吐かされたと言うのが正しいがのう

「ホー」

「「??」」

聞いた事のない鳴き声が聞こえて辺りを見渡していると

水島「あ、フクロウだ!」

小さい子供のように大きな声を出して指をさす奈々は嬉しそうじゃ

「ホー」

フクロウは大きな翼を広げると俺達に近づいてきよった

明らかにフクロウの視線は俺に向いておった

柳生「何かしましたか?仁王君」

仁「覚えはないんじゃが」

そうするとフクロウは俺の肩に停まってきた

仁「!」

フクロウの首には見慣れた物があった

仁「お前、まさか」
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