第29章 クリスマスプレゼント
水島側
水島「うーん...」
私は盛大に迷っています
目の前の見た事あるような字に向かって10分くらい眺めています
「姉ちゃん、開けないの?」
水島「わかったよ!開けるから!!」
家に帰ってきて母さんから渡された私宛の段ボール
特に重くなく、軽い物を振ってみるとカラカラと音がなる程度
「振ってよかったの?」
水島「あ...」
特に「割れ物注意」と書いてないから振ってしまった
3つ年下の妹に言われて思いだした
私は急いでガムテープを取って中身を眺めると
青い箱と白い封筒、それに小さなピンクの箱も入っていた
水島「???」
とりあえず何が何だかわからないから白い封筒でも眺めてみる
【水島奈々様へ
いかがお過ごしでしょうか?急にこのような手紙や小包が届いて驚かれたでしょうか?私は元気で生活していますよ。あなたには一番お世話になりましたね。そのお礼も兼ねて誕生日プレゼントを渡しておきます。本当は会って渡したかったけれど、まだまだ日本に戻れそうにないので配達で我慢してください。青い方が奈々でピンクの方が美月用ですのでね。間違えないでください
白川氷月より】
水島「積み木!氷月からの誕生日プレゼントだって!」
「「積み木」じゃなくて「美月」だよ!ほんとに!?氷月さんから!?」
私達は箱を開けて中身を確認した
私のは赤い石が雫型にカットされているネックレス
美月のは赤1色のブレスレットだった
水島「綺麗...」
そのネックレスからもブレスレットからも
氷月から貰ったあの球のような暖かさを感じられた
もしかしたら普通に石の色のせいかもしれないけど
私はそれが氷月の温もりじゃないかと思っている
「氷月さんに手紙を出したいなー」
水島「氷月の現住所知らないもんなー」
「なんで知らないの?アホ姉」
水島「言ったな、ポンコツ積み木!」
「ハイハイ、仲が良いと思ったらすぐに喧嘩するんだから」
リビングでもめていると母さんが間に入ってきた
《待ってて》
何処からか氷月の声が聞こえた
水島「うん、待ってるよ」