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第29章 クリスマスプレゼント


柳側

部屋へ帰ってきてみれば机の上に届け物があった

弦一郎が受け取った物と大きさが似ているな

字を見る限りでは誰の字かわからないが

柳「甘いな、氷月」

俺は見た瞬間にこの字が氷月の物だとわかった

箱を開ければ青い箱と白い封筒が添えられていた

青い箱を机の上に出し、白い封筒の中身を覗いた

【柳蓮二様へ
いかがお過ごしでしょうか?急にこのような手紙や小包が届いて驚かれたでしょうか?2年前のメモ用紙の答え合わせです。想像できたでしょうか?出来ていなければ私の勝ちとなりますね。今回は誕生日プレゼントです。このプレゼントが届いている事は...わかっていますよね?私は元気にやっていますよ。
白川氷月より】

青い箱を開ければそこいらの宝石よりも綺麗に輝くネックレスが入っていた

柳「これは、ムーンストーンか」

俺の誕生石だったはずだ

ネックレスが誕生日プレゼント

生存報告がクリスマスプレゼント、か

中々面白いプレゼントではないか

黄色いブレスレットを見ながら奈々の表情が浮かべば

ムーンストーンを見て懐かしい氷月の表情を思い出す

奈々をマネージャーに選んだのは俺だったな

中学2年で精市と正面から喧嘩を吹っ掛けたのが原因だったな

そこから頭に血が上りやすい奈々は精市を目の前にして口喧嘩をした

そして口で負けた奈々は精市の手によってマネージャーをする羽目になった

俺が奈々を推薦し精市に報告をした所が原因なんだけどな

そして高校に上がってから奈々が氷月と出会い

奈々と精市と仁王の仕業で氷月をマネージャーに入れる事が出来たな

奈々の場合は女性同士でやりたいと希望

精市は氷月を見て判断し

仁王はそれに協力した

初めは誰しもが男性だと思っていたが

体育で思わぬ情報を聞いた時は少し顔が緩んだのも覚えている

それから氷月の情報を探って行けば

運動神経は程々、成績は俺もよりも上、仕事配分も上出来だったな

柳「フ...」

こんな懐かしい事を覚えているとはな

さて、課題をやるか

《待ってて》

彼女の声が聞こえた気がする

彼女は「今」元気なのだろうか

いや、元気だな
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