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第4章 友達


人数でも不利になっているこの状況下の中で

彼は事実だけを淡々と述べていた

恐れを知らない彼の目はしっかりとファンクラブを見ていた

逆にファンクラブはそれらに激怒している者がいた

女1「臆病者なんかじゃないっ!」

このグループのリーダー格が彼に襲い掛かった

彼は簡単に避ければ足を引っかけて転ばした

女2「このっ!」

次々と彼に襲い掛かるが彼は足を引っかけて転ばす事のみを繰り返す

全員が飛びつく勢いが消えた

全員は肩で荒い息をしており、彼は全然余裕であった

?「口で敵わないからって、物力行使は最低行為だよ」

倒れている彼女らに冷たい言葉を浴びせる

彼女らの表情は恐怖の色に染まっており、口もカタカタと震えていた

彼のやった事は、相手を転ばせて正論を言う事だけ

対して彼女らは、暴行しようとしただけだ

これを見ている限りではどっちが悪いと言われれば彼女らになる

沈黙と静寂の中、次に動いたのは彼女らだった

まるでホラー映画でも見ている表情になり屋上から逃げ出したのだ

このままだと彼女達は先生を呼びに行ったかもしれない

?「これは先生が来るか...。名前は教えてないし、録音もしっかり取れたから、まあ大丈夫だな」

ブツブツと独り言を言っていると

私に視線を落としていた

見下すような目ではなく、優しさのこもった柔らかい視線を

近づいてきて目前でしゃがむと私の体をまじまじと見つめてくる

?「怪我は...なさそうだね。立てるかい?」

水島「あ、はい...」

目の前でしゃがんで優しく接してくる彼の行為には嬉しいが

先ほどの事を目の前で見せられれば私も彼に恐怖の視線を向けていた

?「あー、ごめんね。怖かったよね?さあ、早く屋上から教室に戻りな。彼女達は先生を連れて此処にやってくるから」

水島「え、でも」

?「此処で疑いを晴らすときに君は邪魔なんだ。ハッキリ言うとね。だから早く教室に帰ってほしい」

今の発言に怒りを覚えた

助けてくれた事は嬉しいが此処まで言われる筋合いがないと

?「ぐずぐずしていると戻って来る。さあ、早く」

私の手を強引に引っ張り、屋上の扉の前へと押し出した

?「まだ授業中だから相談室に行くといいよ。じゃあね、水島奈々さん」

水島「え、なんで...」
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