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ゲームはお好き?

第25章 日常生活


その晩の内に雅治の両親には話した

国が決めた事には逆らえない

そして皆のために海外留学で自らを学ぶと決めた

封筒の中には詳しい事が書いてある

だが、その学校の住所や連絡先が一切載っていない

そして、こちらから手紙や電話をする事は一切禁じてあった

それを知らなかった私はそこまで内密に働いているのかと思うと

逆に恐ろしく感じてくる

飛行機代や授業料は殆どが無料である

学校に関係のない物は自分で買い揃えるために

そこら辺は自腹であった

両親はいい顔をしなかったものの「気を付けて」と言って送ってくれる事が決まった

両親の方からお姉さんと弟君に話しておくと言われ

私は自分から雅治に伝える事を決心した

部屋に戻ってベットに倒れこむ

今日1日だけでかなりの精神力が削られた

日本の大学に通えない、好きな人とも会えない

最低2年は留学先の学校敷地内から特別授業があるまで出られない

裏の仕事に参加をするだけあり、一度でかなり稼げると言う

確かに今後についてを考えれば稼ぎは重要となっていく

だけど正直、稼ぎよりも皆と一緒に居たい方が強い

?「何を考えておるんじゃ?」

『え...?』

ベットに腰掛けている雅治は私の頭を撫でている

綺麗に整った顔で、綺麗に微笑んでいる

ああ、離れたくないな

仁「お前さん、教室に戻ってきてからおかしいぜよ」

『......』

彼は嘘を付くのが得意でもありながら

相手の嘘を見破るのもたやすい

そんな彼に隠し事が出来るかと思うと、自分を笑ってしまう

ダルイ体を起こして、後ろから雅治に抱き着く

仁「!」

突然の行為に驚いたのか

雅治はビクッを体を反応させた

人の体温はこんなにも暖かいのか

仁「今日はお前さんが甘えん坊か?」

『一度くらいいいじゃん』

仁「俺はいつでも歓迎するがのう」

『阿保』

大きな背中に顔を埋めて、胸が痛む

離れたくない、此処に居たい、触れていたい

腕に力が籠って、目頭が熱くなって

仁「氷月?」

心配そうに呼びかける彼にまた胸を痛めて

『ごめんなさい...ごめんなさい...』

私の口からは謝罪の言葉しか出せなかった

『約束、守れそうに、ない...ごめん、ね』

いつの間にか出て居いた涙は彼の背中を濡らして行く

彼は何も言わない、ただ待ってくれた
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