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ゲームはお好き?

第25章 日常生活


私はどうしたらいいのだろうか?

雅治と交わした約束事も守れない最低な人間だ

拒否権がない海外留学

茶色の封筒を鞄にしまい

皆が待っている教室に足を運ばせる

足取りが重い、今会ったら寂しくなる

あの海外留学は偏差値が高く、入学には困らないが卒業が困難とされている

最低2年は掛かると言う

やるのは力についての知識を学び、実践を繰り返すだけだと言う

時には卒業した先輩と現地に向かい、一緒に解決する事にもなるそうだ

実際、それら等で自分の力は発揮できず

卒業を間近にしている生徒は叩き落されるとの事

知識の方ではそれぞれの「形」で分かれてそれについて学び

実技の方では「形」にあった使い方と苦手克服をすると言う

どれも聞いていればゲームの魔法使いになった気分になる

実際、もう「魔法使い」かもしれないかもね

こんな現実離れしているから

階段を1段ずつ上がって行く

『...「裏切り者」か』

雅治との約束を裏切ってしまう

『約束破りは、もう嫌だったのに』

4階の廊下、自分達のクラス向かって言う

日影が少ない時間帯、暑さが籠る

誰もいない事をいい事に独り言を呟いてしまう

奥の教室に歩いて行くのに連れ、賑やかな声が聞こえてくる

雅治の両親にはしっかりと伝えよう

「七不思議」の事も、「力」の事も

それで軽蔑されても拒絶されても構わない、追い出されても文句を言えない

お姉さんや弟君にも伝えよう

雅治にも、...雅治、にも...

伝えられない

伝えたら絶対に付いて行くと聞かないだろう

でも黙ってもいられない

皆にも伝えなきゃいけないし

うん、来年に言おう

今は皆に伝えるだけの勇気がない、怖い

水島「ちょっとブン太!それ、私のお菓子だよ!!」

丸「うるせーよぃ!あったんだからしょうがないだろっ!」

切「奈々先輩!暴れないでくださいッス!」

..........

なんか、考えてるのがバカらしいな

扉に手を掛けて中に入る

奈々が狭い教室の中で器用に逃げるブン太を追いかけている

それを見て笑う精市に、止めようとするジャッカルと比呂士

赤也はブン太に巻き込まれ、弦一郎が爆発寸前

雅治は...

仁「此処じゃよ」

『?』

扉の隣にもたれかかって皆の行動を見ている

仁「会いたかった」
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