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第23章 新しい事


雅治がそんな事を逃すはずはなかった

周介の足元を狙って深くコートに刺さっていた

周介も返すが先程よりも威力が少ない

雅治は逃さない逃がさない

コートの逆の角度の走らせてじわじわと体力を削っていく

1回だけ一緒にテニスをした事があった

雅治は私とテニスをした事なんて忘れている

体育の時間に一緒にやった

体育の時間に誰も相手をしたくなかった

そうしたら雅治が自分とやろうと言ってきた

小学生の時にかじった程度のテニス

打ち返す事を出来るが目的の場所に返す事が出来なくて諦めた

けど、達也に教えて貰ってからは上達した

相手のボールにはまだまだ追いつけないけど

目的の場所に的確に打ち返す事が出来るようになった

雅治との体育の時間に雅治が悪戯をしてきた

水島「雅治っ!」

『!』

目の前の試合では今まさに、昔の悪戯がだぶってしまった

逆回転を掛けられ予想とは反対に撥ねる

雅治は正面で打ち返す準備をしていた

今からバックに変える事は不可能だ

けど、違った

片足を軸にして体ごと1回転する

そこから1回ボールから視線が外れるが

雅治のラケットにはボールがしっかりと触れていた

体全体からの遠心力がラケットからボールに伝わり

今までにないくらいのスピードで相手のコートに突き刺さった

私が昔、雅治に返した渾身の一撃だ

さすがにあの体勢から打ち返される事がわからなかった周介は驚いて動かなかった

ボールが2回以上コートの中でバウンドすると

「「「うおぉぉーーーー!!!!」」」

観客が大きな声で歓喜を上げる

切「いっよっしゃーー!!!」

丸「やったぜぃ!!」

ジャ「よしっ!!」

柳生「仁王君...」

柳「フッ...」

真「よくやったっ!仁王っ!!」

皆の足は自然とコートに向かって行った

水島「氷月は?」

『さすがに無理だね、行っておいで』

水島「うんっ!」

皆は笑顔でコートに立っている雅治の元へ向かう

私はその間に階段へ歩いて行き階段を上っていく

ボッチにさせてしまった忍足先生の元へ行く

辛くなった体でこれ以上心配を掛けたくない

観客の歓喜の声に紛れて静かに上へと向かう

案の定、1人で試合を見ていた忍足先生がこちらを先に見つけてくれた

忍「ええんか?」

『はい』
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