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ゲームはお好き?

第3章 信用


〈ごめん...〉

ベットの上で寝転がり考える

廊下での一言は誰に言った言葉なのじゃろうか

俺は思った

奈々だけではなくその場におった全員に言ったんじゃないかと

考えてもわからん

時間も12時を回っており家族は寝ておる

氷月に急に会いたくなり部屋を出た

扉の前に立つとなんと声を掛けていいのかわからん

部屋の明かりは扉の下から漏れておる

物音1つ立てないと言う事は寝ておるか勉強のどちらかじゃ

家では極力読書をしないらしい

仁「俺じゃ、入るぜよ」

ノックをしても返事は返ってこん

俺は扉を静かに開けた

ベットの上で仰向けに寝ておった

部屋に入って電気のスイッチを消そうとする

『話がしたいの』

仁「!」

寝ておると思われた人物からの声に驚いた

スイッチに手を掛けたまま俺は動けずにいた

『フフ...』

微笑みながら上体を起こし、俺に向ける

『入って。扉を閉めて』

仁「...わかったぜよ」

俺は言う事に従い扉を閉めベットに氷月の隣に腰掛けた

俺からは何も言う事がない

いや、聞きたい事はいくらでもあるが

臆病な俺から言える事は出来なかった

『3年も経ったんだよね』

仁「そうじゃな」

3年前、か

中学3年の冬に氷月がこの家に来た

表情は暗く、この世の終わりのような顔じゃった

笑ったらきっと綺麗なんじゃろうと

実際、俺が思っていたよりも綺麗じゃった

そして、俺達の距離が縮まったのが一昨年の冬に起きた

通学路の出来事じゃ

『聞きたいんでしょ?』

儚い微笑みで俺に投げかけてくる

仁「ああ、聞きたい」

俺の素直な言葉が口から零れた

『だろうね』

俺に向けられた顔を目の前に視点を変える

俺も自然と前を見た

『雅治は、幽霊とか都市伝説、七不思議を信じるかな?』

仁「は?」

『聞きたいだけだよ』

急に出された非現実的、非科学的な単語

それでも俺は今日のメリーさんが合ってから

信じられずにはおれんかった

仁「ちょっとは信じておる」

じゃが、この目で見た訳ではないのでそのまま言葉を濁した

『今から話すのはそれらの事だよ。関係がなきゃ言わないよ』

真剣な表情と声に耳を傾ける

そして、その後に聞いた話は

俺を現実世界から切り離された感覚に陥った
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