第19章 終わらない
今、ありのままに起きた出来事を言っていこう
朝倉が五円玉を使って催眠術を掛ける事が出来るのは
赤子の手をひねるよりも簡単に出来るらしい
その次に、俺達は今後の事を話そうと思ったら
屋上で会った半透明の男の子が窓際に立って
しっかりと口を開き喋って居るのじゃ
忍「お、公也君じゃないか」
公「ワザとらしいな」
公也と呼ばれた男の子は俺達をぐるりを見渡した
公「あ、いたいた」
公也は俺を見つけるとフワフワ浮かびながらこちらにくる
仁「...なんじゃ?」
公「君に用事なんだよ」
仁「用事?」
公「そうだね、氷月の術を教えた幽霊さんだよ」
仁「自分で言うか、普通」
公「それよりも、大変だったね」
「「......」」
公「僕の母さんが迷惑を掛けているみたいでね」
仁「なっ!」
悲しそうな表情をして氷月を見る公也から
俺達を驚かせるのには十分すぎるネタじゃった
忍「彼は長坂公也君、今年の君達と同い年になるんかな?彼はちょっとした交通事故で死んでしもうたんや」
冷静に相手のプロフィールを述べて行く忍足先生を横目で見ながら
公也は窓際に戻って行く
公「さて、今の母さんは氷月を「捉える」対象から「抹殺」対象とされているよ。理由は、わかるよね?」
柳「己が出したゲームの終わりを「封印」と言う無残な形で終わらせ、さらに二度とゲームを出来ないようにされたからか」
公「そうだよ。それを母さんは怒っている、悪霊と言うヤツになってね」
切「けど、悪霊になったんなら今まで通りに力のあるヤツから力を奪えばいいんじゃないスか?」
公「それが出来ないから中途半端に出来上がっている「封印」を仕掛けた術者を殺そうとしているんだよ」
真「中途半端、だと?」
公「大きなガラス玉は赤から何に変わった?」
丸「緑だぜぃ」
公「それはまだ術が完成してないんだよ。本来なら青色になるはずなんだからね」
ジャ「失敗もしていなれけば、完成もしてないのか」
公「そうだよ。彼女の残留思念となった悪霊を討伐するか、氷月に「封印」をやらせるかが、彼女の安否に繋がるよ」
幸「なら、取るべき方法は前者になるね」
水島「これ以上は無理をさせないんだから!」
『...何の話ですか?』
「「!!」」