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ゲームはお好き?

第17章 彼女


朝、起きると氷月のベットの上

早速、肺いっぱいに吸うと一瞬だけ幸せな気分になる

氷月は帰ってきた、じゃが

それは俺の知っとる氷月ではない

忍足先生からもふとしか事で戻るかもしれないと言われ

テニスの事よりもやる気が出た

起き上がって時計を見ると6時前じゃった

名残惜しい氷月の部屋から出て自分の部屋で私服に着替える

財布と携帯と家の鍵をポケットに突っ込んで家から出た

今日から母さんも仕事場に戻るが帰りが早い

父さんは変わらずにいくらしい

姉貴も当分帰ってこんし、弟は部活の強化合宿じゃ

コンビニで適当におにぎりを買って病院に向かう

面談時間には早いがな

ロビーについて椅子に座る

コンビニで買ってきたおにぎりを口にしてお茶で流し込む

食べ終わったゴミをゴミ箱に放り込んで面会時間の6時になるのを待つ

その間に携帯を開いて皆にメールを一斉送信する

再び携帯をポケットに突っ込んで時間が経つのを待つ事に

?「あれ?仁王君じゃないか?」

仁「ん?」

廊下からたまたま出てきた忍足先生がこちらに向かってくる

忍「こんなに早ようから会いにきはったんか?」

仁「そうじゃな。家におっても暇なんじゃよ」

忍「部活はどなんした?」

仁「今日は休むぜよ。氷月の事が優先じゃ」

忍「それは家族としてか?クラスメイト?友達?それとも」

仁「その「それとも」じゃよ」

忍「ほー、そかそか。なら俺からプレゼントや」

仁「?」

忍「俺に付いてきぃや」

忍足先生はそう言うと先程出てきた廊下に向かって行った

言う通りに付いて行くとエレベーターの前で止まっておった

忍「最初に会った時よりもな、ええ子になった」

仁「?入院の時か?」

忍「食事が取れんのはしょうがないとして、俺達から受け取った水も飲まんかった」

仁「同級生に裏切られた事によっての警戒心か」

忍「せや。人間1週間は食わんでも生きてけるが、3日も水を飲まんかったら死んでしまうんや」

エレベーターが下りてくると、俺達はそれに乗った

忍「点滴なんかで1日は延びても、自分からとらなあかんかったや」

仁「それで、どうしたんじゃ?」

忍「ゲームをしたんや」

仁「ゲーム?」

忍「せや。俺が勝ったら封の空いとらん水を飲む事でな」
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