第16章 脱出?
忍足先生の爆弾発言によって俺達の行動は一時停止した
忍「なんや、やっぱそうなんやな。可哀想に」
俺達の反応を見て少し難しそうな表情になった
水島「え、何言って...」
忍「隠さんくってもええって、俺も被害者なんや」
「「!!」」
忍「せやな、少し話でもするか。椅子は此処にあるで」
部屋の入り口付近の戸棚に
いくつかパイプ椅子が入っとった
俺と水島以外の全員はそれらを取りに行き
先程と全く同じ所に座った
忍足先生は部屋の窓を後ろにして座った
忍「俺も1年くらい前に七不思議にあってな、何しに何処の学校に行ったかは覚えてへんけどな」
柳「そして、俺達のような事に巻き込まれたと」
忍「ああ。4人でその学校に行ってな完全攻略とは行かんくって」
切「え!誰か死んだんスか!?」
ジャ「赤也、此処は病院だからそんな事を大声で言うなよ」
切「す、すんません...」
忍「ええってええって、けど死んではおらんな。最後の7つ目で大怪我負ってな、今この病院で入院しとるんや」
丸「1年も入院かよぃ...」
柳生「失礼ですが、容体の方は?」
忍「変わらんな。ソイツは1年も昏睡状態なんや」
「「!!」」
真「では」
忍「俺達含めた3人は全員怪我もなくてな、今はこうやってピンピンしとる。職業が違うが、月に1回くらいで見舞いに来る」
仁「すまんが、コイツは...」
忍「可能性はある。アイツと比べればまだ条件がええからな」
幸「あの、どうして七不思議を体験した等と」
幸村が忍足先生に質問すれば少しだけ口元を釣り上げた
忍「経験者は語るんや。と言うのは冗談でな。道路にあった血液の量が足らんのや。何処から連れ去られたらそれなりに服や道に後は残るが、それがなく君達の顔色もすぐれないからね。なんとなくって言うのもおかしいか?」
丸「あんな体験しちまったらな」
忍「俺らみたいな大人になれば夢落ちにするが、君達子供は不思議な体験を忘れられんからな」
水島「氷月...」
忍「...この子は本当に運が良い。一度だけではなく二度もあの世界から出る事が出来たんやからな」
俺達の視線は自然と氷月を見つめる
仁「気になったんじゃけど、先生はコイツの事を知っとるんか?」
忍「前も俺が担当したからな」