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第16章 脱出?


急いで運ばれた病院の奥で「手術中」のランプが付いて10分経った頃

奈々達が駆けつけてきたようじゃ

真「容体は?」

幸「かなり危険だって話だ、出血多量でね」

柳生「心臓が動いているだけでも奇跡らしいです」

水島「氷月...」

目尻に涙を溜めて奈々は扉を見つめる

中はかなり忙しいようで、少しだけドタバタと慌てておるようじゃ

病院に付いてから母さんと父さんに連絡を取れば

すぐにこちらに向かうと言っておった

あれからさらに10分経てば

母「雅治っ!」

仁「!、母さん」

母さんに父さん、姉の雅に弟の正樹と全員集合じゃ

父「どうだ?」

柳「20分くらい続いています」

雅「雅治!何があったの!?」

仁「俺もわからんのじゃ」

正「氷月姉ちゃん...」

先程まで慌ただしかった手術室は静かになった

それから30分経てば「手術中」のランプが消えた

仁「氷月...」

俺が立ち上がるのと同時に扉が開けられる

そして、中から1人の医師がこちらに近づいて来る間に

氷月が眠って居るベットは病室へと運ばれていった

皆はその場に留まり医師からの説明を待った

「手術は成功しました。ただ、傷はそこまで深くないものの、出血の量は尋常ではありませんでした」

母「と、言うと」

「手術の途中で一度だけ心臓が止まりました」

「「!!」」

「しかし何とか動き出したのは良いですが、元の体がそこまで丈夫じゃないためにそのまま眠りに付く可能性は低くありません」

正「姉ちゃん...」

「いつ起きるか分からないため、油断は出来ない状態です。一度でも意識が戻ればそのまま回復につながるでしょう」

医師はそれだけを言うと俺達から立ち去った

俺達は無言で氷月の病室へと向かう

右腕には真っ白な包帯が巻かれ、左腕には点滴が

規則正しい機械音が聞こえてくれば

マスクに白い靄がかかるのが目で見える

仁「氷月...」

愛おしい存在の頭を撫でて頬に触れる

母「今日は皆、帰りましょう」

父「ああ、そうした方がいい。明日も学校があるからな」

幸「わかりました」

雅「私は此処に残るわ」

母「わかったわ」

姉貴を残して病室を去り、俺達は自宅へと向かった
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