• テキストサイズ

ゲームはお好き?

第16章 脱出?


『この者の悪しき愚かな魂を浄化したまえ』

片手で印を結ぶ氷月

朝「うっ、ぐっ!」

苦しみに表情を曇らせる朝倉は両膝を床に打ち付けた

札は段々と黒く染め上げられた

朝「キサマッ!ヨクモッ!!」

立ち上がろうとする朝倉に追い打ちをかける氷月は

手の印を変える

『ハッ!』

短い気と共に朝倉はその場に倒れこんだ

朝「ギャァァーー!!」

胸を抑えて苦しみだす朝倉

すると俺のポケットから何かが飛び出した

赤いビー玉が朝倉の上でプカプカと浮かび

その周りを回って居るようじゃ

他にも何処から現れたのか知らんが、計6つのビー玉が朝倉を取り囲む形で回る

『その者に情けを、その物を永久に封じる!』

左手を先程書いた文字にバンッと叩き付ければ

その文字は妖しく光だし、ビー玉は朝倉の中に入って行く

そして、渦巻くかのように朝倉は自分の中に引き寄せられ

やがて赤い大きなソフトボール並のガラス玉がその場に残された

赤いガラス玉の中心には何やら文字が浮かび上がり

そして、赤いガラス玉はは緑へと変色した

俺達はそれにただただ驚いて目が離せんくなった

バタンッと大きな音が聞こえれば氷月はその場に倒れておった

仁「氷月っ!」

俺は急いで近づき体を仰向けにして腕の中に

重い瞼は固く瞳は閉ざして居り、脇腹からはまだまだ血が流れ出ておる

俺はその脇腹に手を強く当てるが、それでも溢れてくる血は抑えられんようじゃ

仁「氷月っ!氷月しっかりしんしゃい!!」

水島「氷月っ!氷月っ!!」

今にも泣き出しそうな奈々は保健室から持ってきたタオルで右腕の上の方を固く縛っておる

「「氷月っ!!」」

皆が一斉に叫んでも氷月の耳には届かんようじゃ

「「!!」」

急に足元の床が消えた

下は白い空間で出来ており、俺達は何も抵抗出来ないままに落ちて行く

最後に後ろを振り返れば嬉しそうな反七不思議達に見送られた

俺は絶対に氷月を離さないと、強く強く抱きしめた

?「忘れ物よ!」

上から声を掛けられれば

花子さんが黄色に輝く球を2つ投げた

その球は氷月の中に入り込むように沈んでいった
/ 321ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp