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第15章 最後の決戦


仁「氷月っ!」

幸「奈々、走れる?」

水島「当り前だよ精市っ!」

それを合図に俺達は階段を登って行く

後ろでは最後尾におるヤツらのために反七不思議が力を振るっておる

4階まで行き多目的室の方に目をやれば

廊下を埋め尽くすほどの白の半透明の浮遊霊で溢れかえって居った

水島「皆、行くねっ!」

奈々が一番先頭に立つと多目的室に走って行く

それに俺達が付いて行く

不可抗力で結界に触れた浮遊霊達は無罪に消えて行き

後ろでは反七不思議の力でこの場を退場するものも多かった

越「仁王さん!」

仁「なんじゃ!」

いつの間にか隣を走って居った越前が俺に何かを渡してくる

越「白川先輩の言伝ッス。「雅治なら出来る」と」

越前から受け取ったのはあの時の真っ白な紙じゃった

越「それ、札らしいッス!札と一緒に渡した文字を書いて朝倉恵子に貼りつけて欲しいって言ってたッス!」

仁「文字なんか書けるものはなか!」

越「その時は赤いインクを使うそうッス!」

仁「赤いインク?」

此処で赤いインクと言われて真っ先に「血」が思い浮かんだ

じゃが、それは間違っておるのかあっておるのか

幸村を見れば海堂から俺と同じ物を渡されておる

そして、参謀からペンを借りておるようじゃ

もう1人のデータマンは

俺は走るスピードを緩めて参謀と同じ役職の人物と並んだ

仁「乾、お前さんなんか書けるもんをもっとらんか!」

乾「生憎だが、先程浮遊霊に取られて折られてしまったよ。予備もない」

仁「そうか」

越前から渡された紙には訳のわからん文字が書かれて居った

綴り文字とは違うし、日本語でも外国の言葉でもないじゃろう

水島「皆っ!多目的室だよ!」

奈々の声に前を向けば半透明から薄っすらと見える

「多目的室」のプレートが見える

多目的室の扉を勢いよく開けた俺は一番最初に部屋に入った

後から入ってきた皆は驚いた

「「!!」」

そこは今までと違い、真っ赤な満月からの月光は一切入っておらず

真っ白な壁と天井と、深い緑の床が出迎えた

白熱電球のような明かりはこの部屋を明るくするためには十分な光量だ

朝「あら、案外早かったのね」

純白だった白衣は所々に赤い斑点模様がついておった
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