第13章 5つ目
白川側
保健室よりも空気が悪い学校内
特に悪いのがこの3階である
仁「美術室は何処なんじゃ?」
『保健室の2つ上』
越「3階スか」
先程の精神ダメージがかなり効いている
胸が苦しいく今までにないくらい痛みを感じる
海「なんで不二先輩を指名したんスか?」
『あぁー』
言ってなかったな
そう思いながら西の階段を登っていく
『悪影響、だね』
不「物騒な事を言うんだね、白川さん」
『確かに物騒かもね。でも、私の悪影響で君達3人は私に劣るけど力が多少使えるようになっているよ』
幸「へー、なんで俺達なのかな?」
『私が自分の持ってる力のコントロールが出来ないがために、自分の体から力が溢れ出ていんだ』
越「それが原因だとわかっていも、なんで不二先輩なんスか?」
『不二君とは3年生の時だけ仲がよかったからね。2人きりになる事も少なくなかったから、集中的に向かったんだと思う』
仁「ほー」
幸「へー」
不「フフ、羨ましい?」
海「喧嘩はやめてくださいッス」
何故か火花が飛び散る3人を無視して3階までやってくる
都合が良いのか悪いのか
廊下の窓からは青白い手「手招き」が
ユラユラとこちらを伺っているようだ
階段を登ってすぐに立ち止まり
目的地の方面を見る
越「どうするんスか?」
『私の持っている力はコイツらを撃退するためにある物だよ。今ではそれを持っている人物も3名程いるけどね』
振り返って3人を見ると、自覚があるのかないのか
それぞれが不思議な表情をしている
『私みたいに、コイツらに魂が狙われるくらいの物になってしまうとね』
「手招き」の方を見て、睨む
「手招き」はユラユラと揺れていた手を止めて
手首まで窓に戻っていく
海「ッ...」
『睨むだけで相手の力量が知れるんだよ。向うはね』
幸「...そして、自分達が手に負えるか負えないかで判断される訳か」
『そう言う事。君達には簡易的な結界術を1つだけ今すぐに習得してほしい』
越「俺達はどうするんスか?」
『越前君と海堂君は後で話があるから、後で」
海「ッス」
3人で出来るだけわかりやすく術を教える
ちょうどいいタイミングで浮遊霊がこちらに向かってくる