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第11章 3つ目


白川側

精市と雅治に捕まっている間に保健室から出ていく奈々

奈々に向かって投げた私の力で作ったお守り

しっかりと手に掴んで扉を閉めていった

『はぁ...』

ベットに腰掛けて前を見る

幸「もしかして、これも氷月のかな?」

『ん?』

精市は自分のポケットをあさるとその物を手渡しした

『これは...』

まさに自分が昔作った不良品の物

『なんで精市が?』

幸「先生から貰ったんだよ」

『せんせ...』

保健室を見渡すと先生の姿はなかった

奈々達についていったのか

オレンジの球に視線を落とす

仁「なんじゃそれは?」

前から雅治が覗き込む

『私の力で作った不良品のお守りだよ』

越「不良品スか?」

『うん』

柳「どんな効果があるんだ?」

『持ち主に対して害のあるものが近づいた時に、簡易結界を張って跳ね返すんだ』

菊「じゃあ、さっきのは?」

『これは不良品。守る事は出来るが跳ね返す事が出来なんだ』

それば自分で実際に見ていたからこそ分かる

これがどれだけ不良品なのかを

『......』

私は両手でしっかりとそれを持ち目を閉じる

仁「氷月?」

雅治の声が聞こえなくなるくらいに両手に集中する

今持っている力なら力の上書きが出来るかもしれない

私は最初に作った球の力を確かめるために準備空間に入る悪霊に対して使った

だが与えた力が不安定だったのか

その効果は結界を張る程度の物だった

何かしらの対策を考えている間に霊とぶつかり球を落としてしまう

そのまま見つからずに2個目を作った

両手が暖かくなり、瞼越しに光が溢れる

私の持っている力が両手に込められて球に注ぎ込まれていく

それと同時に私の中から力が失われて行く

この感覚が好きじゃないからこそ

2個しか作ってないのだ

両手の体温と光が消えていくとどうやら成功したようだ

瞼を持ち上げて両手の中身を確認する

皆の表情は驚きの表情となっていた

『精市、これを君に持って貰いたいな』

幸「なんでかな?」

『お守り、で』

海「何をしたんスか?」

『この中身の上書きだよ。奈々に投げた奴よりも良い物になっているよ』

ベットから腰を上げて精市の前まで行く

無理やり手を取り、手の中に納める
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