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ゲームはお好き?

第11章 3つ目


水島「此処が音楽室」

結局、保健室の真上を通って4階まで上がってきた

音楽室からは冷たい空気が出てきている

裂「中に入るねー」

先生は最後尾で廊下と階段を見張りながら言う

私達は先生の言葉を聞いてピクリとする

【コンクールは大事?】

本のヒントはそれだけだ

だからなんだよ!他のを書けって!!

柳生「その方にとっては大事だったかもしれませんね」

切「だったらサボるのはおかしくないんじゃないスか?

不「僕だったら部活に出るね」

ジャ「俺もだな」

水島「なんか理由があったとか?」

手「理由か」

乾「入ってみるか?」

裂「気を付けてねー」

手塚さんが扉を開ける

中は普通の音楽室

机も椅子も木製の少し古め

扉の横には黒板があり、奥には合唱用の段がある

それを見るだけでも懐かしいと思ってしまう

黒板の奥には準備室がある

一通り扉から目を配って中に入る

黒板の隣にあるグランドピアノを触って鍵盤に近づく

楽譜が置いてあり音符も書かれている

何かの曲なのだろうか?

「お前は楽器を弾くのか?」

水島「え?」

何処からともなく聞こえる声に私は反応してしまった

切「何処から聞こえるんスか...」

柳生「わかりません」

隣に居た赤也と比呂士

赤也は青色の表情となり、比呂士もさりげなく眼鏡を上げる

合唱用の段の近くに居た手塚さんとジャッカルも辺りを見渡し

乾さんは本に目を落とす

不二さんは黒板の真ん中の方を見て固まっている

てか、目が開いてるんですけど。瞳綺麗、じゃなくて!

水島「ふ、不二さん?」

不「何?」

なんでだろう、精市に似ている気がする...黒い所が

水島「何かいるんですか?」

不「うーん、どうだろう。なんか禍々しいと言うか、ね?」

ね?っと言われても

不二さんの見ている方に視線を向ければ

何やら黒い人型が

「君はピアノが弾けるの?」

黒い人型から声が聞こえる気がする

切「あれ、絶対にヤバいッスよ。奈々先輩」

水島「え、あ、うん。そうだね?」

何だろう

あの人、悪い気がしない

なんかこう良い人でもないけど、悪い人でもないような

「ピアノ弾くの?」

水島「え?あー、今は、ちょっとね」
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