第10章 2つ目
仁王側
いざ保健室で待っているとはいえ
「「王様だーれだ!?」」
保健室のど真ん中で王様ゲームが始まった
幸村達が出て行って赤也がゲームしようと
俺は氷月が寝ておるベットに腰かけており
全ての会話を無視しておったために知らんかったが
それに不二が賛同し越前が加わる
そのまま不二の威圧で俺以外がゲームを楽しんでおる
手塚や真田、海堂に柳生までもが
柳生「あ、私のようですね」
切「マジっすか...」
越「ちぇ...」
どうやら柳生が王様か
柳生「そうですね。3番と6番の恥ずかしい話でどうでしょうか?」
海「!」
乾「!」
不「面白そうだね」
真「ウ、ウム...」
柳生のえげつない一面を感じた気がする
カーテンで完全にこちら側からは見えないから
向こうで何が起こっておるのかは音声しかわからん
氷月に目をやると先程よりも寝息が小さく聞こえる
体の状態の事もあるから不安になるのう
水島「う~ん...」
奥に目をやると氷月と一緒に寝ておる奈々が起きたようじゃ
ベットから上体を起こして目を擦る
こちらを見て頬を少し赤らめた
水島「お、おはよう?」
仁「ん。おはようさん」
奈々はそのまま視線を落とすと氷月の頭を撫でた
水島「氷月って、馬鹿だよね?」
仁「今頃何を言っとるんじゃ?」
水島「あのね。今、夢を見てたんだ。体育館倉庫に呼び出されて首を絞められた時の」
仁「......」
水島「氷月が来た時、涙が出そうになったの。でも、氷月から伝わってくる怒り等で止まって。ほんとはすごく怖くって。首を絞められた時よりも」
仁「そうか」
奈々は微笑みながら氷月の片手を自身の両手で包み込む
水島「あの時のお礼も言ってないし。さっきの事も謝ってない。此処を出たら絶対に言うんだ。友達をやり直してって」
仁「氷月なら受け入れてくれるぜよ。コイツの心は狭くなか」
水島「うん」
そうこう言っている内に幸村達が帰ってきた
カーテンを開けて確かめてみると
最後尾にメリーさんの姿も見える
手には白色の人魂を持っておるようじゃ