第2章 7年前。
私が小学2年生だったころ。
確か臨也さんと静雄さんは高校生だった。
去年まで全くなかったとんでもない光景を見たときは驚くことすらできなかった。
思考回路が停止して。
それから――
感動した。
恐怖でも驚愕でもなく、ただ感動したのだった。
その強さに、狡猾さに。
本気の殺し合いに。
自分が人を殺したいと思っていたわけではなかったが…そんな感情を抱いたのは間違いなく当時私がいじめられていたことが原因だろう。
抵抗出来ないことが辛くて苦しくて悲しくて。
なにより悔しくて…屈辱だった。
自分をいじめている奴らは私を見下しているんだと思うと…
静雄さんと知り合ったのは、はじめて彼らの喧嘩をみてから数日後のことだったと思う。