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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第31章 夢の残骸












玄関先で待っていた執事に屋敷内に通された三人は
それぞれ室内の様子を探る。

屋敷内からは使用人としては多い数の気配が感じ取れ、
好意的ではないという事を改めて実感しつつ、
三人は豪華な装飾品が飾られた玄関ホールを抜けた先の
大広間に通された。

大広間には長テーブルにシルバーの食器が整えられており、
一応客として饗すという体は取り繕われていた。


「ようこそ、おいでくださいました。副長」


奥の席には相応に年老いたカールが悠々と座っており、
ナナシはその姿を目に焼き付けるように見据えた。

白髪はきちんと整えられ、質の良いフロックコートを着て
正装している姿は、元平民とは思えない程堂に入っていて、
ナナシは流れた年月の長さを実感する。


だが、ナナシを見つめる爬虫類のような・・・粘着質のある視線だけは
昔と変わらなかった。






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