第16章 旅立ち
次の日、私は桂の隣を歩く
「…長かったね。本当にこれで助けたら終わるのかな…」
「…ああ…終わりだ。死んでいった仲間の為にも残された俺らは全力で今日勝たねばなるまい。」
「…そーだね!!」
すると、桂に偵察部隊の者が急いで走ってきて耳打ちをする
それを聞いた桂は「何ぃ!?」と大きな声で叫ぶ
「どーしたの!?ヅラちゃん!!」
桂は顔を歪ませ大きな声で
「皆少し集まれ!!話がある!!」と声をかけた
皆が集まり話し出す
「偵察部隊によると幕府と天人達がこの先に軍を率いて大量に俺らを待ち伏せているらしい。
皆よく聞け。ここは俺と銀時の部隊が受け持つ。他の者はここより先にある廃墟で待機だ!!場所は高杉に話してある。皆高杉に着いて行け!!」
「そんなの無茶だよ!!」
私は声を荒げて止めにはいる
「聞いたところによると幕軍1000と天人の軍勢3000が迫っているらしい…それに俺らは300人程度だ。ここで皆を犬死にさせたくない。時間を稼ぐからお前たちは廃墟まで行くんだ!ここまで来たんだ…!!俺たちが殿を務める!!」
「そんなの…!!幾ら銀ちゃんとヅラちゃんが強いからって死んじゃうよ!!」
スッと今まで黙っていた銀時が名前の前に立ちはだかる
「てめーは俺たちが負けるとでも思ってやがんのか?」
「そ…そんな訳じゃ…でも数が多すぎる!!」
「俺は負けねぇし、死なねえ。だからお前も信じて待ってろ。おい、高杉」
高杉に声をかけ高杉は名前をヒョイっと持ち上げる
「ちょっ!!晋助!!何するの!??このままじゃ本当に行っちゃうよ!!」
すると高杉は今まで名前には見せたことのないような顔でギロリと睨み
「てめーはいつから仲間を信じなくなったんだ?あいつらのことはてめーが一番分かってんじゃねーのか?
そう思ってんなら黙って、信じて待ってろ!!」
一喝され名前は大人しくなった