第16章 旅立ち
「……そーか。
お前らがおりゃあ、面白か漁になると思っちょったんだがのぉ〜」
「ワリーな。こう見えても地球が好きでね。宇宙でもどこでも行って暴れ回ってこいよ。
おめーにゃ、ちまい漁なんざ似合わねー。でけー網宇宙にぶん投げて星でもなんでも釣り上げりゃいい。」
「…おんし達ゃこれからどーするがか?」
「俺達か?そーさな…
俺ァのんびり地球で釣り糸たらすさ。
地べた落っこっちまった流れ星でも釣り上げて、もっぺん宙にリリースよ」
「…私も!!私も銀ちゃんと一緒にそうすると思う!!」
そう言った名前に坂本は名残惜しそうに離れ頭にポンと手をのせる
「そーか。わしは常にお前らの事思っとーよ!無事でな!それと名前!女は強いのも魅力的じゃが、もちっと素直になった方が可愛らしゅーてわし好みじゃ!…じゃまたな!」
坂本の言葉にまた涙がこみ上げてきて
「う〜絶対泣かないで笑って見送るって決めてたのに〜!!」
「そうじゃ…お前は笑ってた方がずっとよか…どうか、最後は笑った顔見せてくれんかのぉ?」
坂本はニッコリと笑い
名前は涙を拭って笑ってみせた
その顔をみた坂本は満足そうに頷き歩を進めた
見えなくなるまで何度も手を降って
とうとう坂本の姿が見えなくなった