第1章 私達は生きる。
寝る暇のない夜だった。
みんなと一緒に体育館で学園長を解体した。
幸運少年とミステリ少女は不在だったけど、何とか解体した。
クマ型ロボットの操縦者はどうしたのだろうか。
朝になって、幸運少年と合流する。
なんやかんやあって植物園に行くと、そこには不審な死体があった。
誰だ、誰なんだ。
死体が被っていた覆面をひっぺがすと、辺り周辺は吹っ飛んだ。
爆弾だ。
死体の顔は丸焦げ。
これじゃあ、誰だか分からない。
みんなは取り合えず、これが黒幕だろうと結論づける。
でも、何で?。
黒幕は死んだ筈なのに。
決して自動操縦なんかじゃないソレが。
何故に動いてる?。
割れた音声で放送がかかる。
また、あの裁判……。
誰が殺された?。
それは分からないよ。
誰に殺された?。
それも分からないよ。
裁判だ。裁判だ。
アリバイがないのは幸運少年とミステリ少女。
少年は部屋で寝てたらしい。
ミステリ少女は謎だらけ。
彼女は裁判が始まる直前に漸く現れた。
疑われるのはこの2人。
どちらかが犯人?。
犯人はどっち?。
この二者択一でいいのだろうか。
けれど迷得る時間はあと少し。幸運少年は何か云いたそうな顔をしては口を噤む。
ミステリ少女はいつもと同じ鉄仮面。
どっちだろう。
どうしたら。
私は静かに投票ボタンに手を触れた。
落ちた。落ちた。
幸運少年は真っ逆さま。
ミンチにされる筈だった彼は奈落に消えた。
生きているのかいないのか。
しばらくして、ミステリ少女が動き出す。
ゴミに紛れ、彼と一緒の奈落へ落ちた。
こんな深い穴の先に、本当に彼は待っているのだろうか。
梯子を登る音のする深淵の側で幸運を祈る。
音が少しずつ近付き、やがてミステリ少女が幸運少年を連れて最下層から帰ってきた。
彼は掃き溜めに居たらしい。
トラッシュルームにはかつてない異臭が漂っていたけど。
取り合えず無事だったから安心した。