第2章 夢で見た空
調査兵団本部の裏庭から
さらに細い道を行き
小さな橋を渡った先にある
少し開かれた場所
木々の隙間から太陽の光が漏れ
小鳥の鳴き声がよく聞こえる
そこにあるのは
いくつもの石碑
リヴァイはここに来ていた
一つの石碑の前で足を止めると
洗い流すかのように水をかけた
「この前の降雨のせいでだいぶ汚れちまったな
どうだ?そっちの世界は…
巨人がいなくて退屈してないといいがな
お前がいなくなってもう2年か
こっちは大変だぞ
お前の仕事が全部俺にまわってきやがる
俺なんかが団長なんてな…
こんなクソみてーな書類を
お前は毎日見てたよな
俺はもういい加減全部破り捨てたくなる」
石碑に刻まれた文字を
リヴァイが指でなぞった
ー調査兵団第13代団長
エルヴィン・スミス